「今のファクタリング会社、手数料が高くて困っているんだよな……」
「毎回手続きに時間がかかって、資金繰りが間に合うか不安」
こういった悩みをお持ちではありませんか? しかし、ファクタリングの乗り換えを検討していても、他社を利用中だと断られてしまうのではないかと不安を抱えている方も多いのではないでしょうか。
今の契約に不満があるなら、別のファクタリング会社へ乗り換えることで、手数料が安くなったり、入金スピードが速くなったりと、多くのメリットを得られる可能性があります。とはいえ、他社利用中の乗り換えには、気をつけるべきポイントもあります。正しい手順を踏まないと、思わぬトラブルにつながりかねません。
本記事では、乗り換え先としておすすめのファクタリング会社をご紹介するとともに、乗り換えができるケースやできないケース、乗り換えるメリット、注意点やリスクについて詳しく解説します。あなたにとって最適な乗り換えを実現するための参考にしてください。
ファクタリング乗り換えにおすすめの会社9選

ファクタリング会社を乗り換える際に重要なのは、乗り換え先の会社の条件が、今の会社の条件よりも良いことです。しかしファクタリング会社は無数に存在するため、今よりも良い会社をしらみつぶしに探して回るのは時間も手間もかかります。
そこで本記事では、乗り換え先としておすすめのファクタリング会社を9社に絞って、詳しくご紹介していきます。それぞれ少しずつ条件が異なっていますので、ご自身の状況に合ったベストな会社を探してみてください。
ビートレーディング

| 入金速度 | 最短即日 |
|---|---|
| 手数料 | 2者間平均10.3%、3者間平均6.8% |
| 利用対象者 | 法人、個人事業主 |
| 契約形態 | 2者間ファクタリング、3者間ファクタリング |
| 必要書類 | 売掛金に関する書類、銀行口座の入出金明細 |
| 運営会社 | 株式会社ビートレーディング |
ビートレーディングは、法人でも個人事業主でも利用できるファクタリング会社です。最短2時間のスピード審査に基づいた即日入金が可能で、PCやスマホからのオンライン契約によって売買を進めます。
審査の際に必要となる資料は、売掛金に関する書類と銀行口座の入出金明細の2点のみ。たくさんの書類をかき集める球が省け、忙しいときでも迅速な資金調達が可能となります。月間の契約数が1,500件を超えており、多くの法人・個人事業主に重宝されていることがうかがえます。
2者間ファクタリングと3者間ファクタリングの両方に対応しており、平均手数料はそれぞれ10.3%と6.8%。低めに抑えられた良心的な数字です。資金繰りに困ったとき、大いに力となってくれるでしょう。
ビートレーディングの公式サイトベストファクター

| 入金速度 | 最短即日 |
|---|---|
| 手数料 | 2%~ |
| 利用対象者 | 法人、個人事業主 |
| 契約形態 | 2者間ファクタリング、3者間ファクタリング |
| 必要書類 | 売掛金に関する書類、銀行口座の入出金明細、身分証明書 |
| 運営会社 | 株式会社アレシア |
ベストファクターは、2%からという業界最安水準の手数料率を誇るファクタリング会社です。最短即日のスピード資金調達が可能であることや、利用対象者や契約形態が柔軟であることも含めて、非常に利用しやすいサービスであるといえるでしょう。
担保や保証人などは必要なく、必要書類も最小限。「突然今日明日中にまとまった資金を用意しなければならなくなった」といった突発的な状況に、素早く対応できる会社として重宝します。業種を問われることもなく、税金の滞納があっても利用可能です。
審査の際には来店する必要はありませんが、契約時に面談が必要となることには注意が必要です。
ベストファクターの公式サイトQuQuMo

| 入金速度 | 最短即日 |
|---|---|
| 手数料 | 1%~ |
| 利用対象者 | 法人、個人事業主 |
| 契約形態 | 2者間ファクタリング |
| 必要書類 | 売掛金に関する書類、銀行口座の入出金明細 |
| 運営会社 | 株式会社アクティブサポート |
QuQuMoは、手数料が最低1%からと、極めて低く設定されていることが特徴のファクタリング会社です。金額の制限もなく、少額から高額まで柔軟に対応しています。申し込みから入金まで最速2時間というスピード感で、資金調達が可能となっています。
契約形態は、取引先に通知をしない2者間ファクタリングのみ。法人にも個人事業主にも対応しており、誰もが迅速な資金調達に活用できるのが嬉しいポイントです。公式サイトを見てみると、「フリーランスも絶賛応援中」と書かれており、資金繰りに困りがちなフリーランスにとって強い味方となってくれるであろうことがうかがえます。
申し込みから契約締結まですべてがオンラインで完結するため、面談は必要ありません。その手軽さも、魅力の一つといえるでしょう。
QuQuMoの公式サイト(個人) QuQuMoの公式サイト(法人)PMG

| 入金速度 | 最短即日 |
|---|---|
| 手数料 | 非公開 |
| 利用対象者 | 法人 |
| 契約形態 | 2者間ファクタリング、3者間ファクタリング |
| 必要書類 | 売掛金に関する書類、銀行口座の入室金明細、本人確認書類 |
| 運営会社 | ピーエムジー株式会社 |
PMGは、中小企業に特化したファクタリングサービスを展開する会社です。入金速度は最短即日。オンラインで完結するだけでなく土日にも対応しており、休日に資金調達が必要になった場合でも、頼れる存在となってくれます。
2者間ファクタリングと3者間ファクタリング両方に対応しており、それぞれについて手数料が設定されている仕組み。建設業や運送業など、幅広い業種の顧客に対応しており、それぞれの利用目的に寄り添うことをモットーとしていることが公式サイトからもうかがえます。
ただし注意点として、個人事業主が利用できないことが挙げられます。
PMGの公式サイト買速

| 入金速度 | 最短即日 |
|---|---|
| 手数料 | 2%~ |
| 利用対象者 | 法人、個人事業主 |
| 契約形態 | 2者間ファクタリング、3者間ファクタリング |
| 必要書類 | 売掛金に関する書類、銀行口座の入出金明細、本人確認書類 |
| 運営会社 | 株式会社アドプランニング |
買速は、他のファクタリング会社の審査に落ちてしまった場合でも大丈夫、という点を強くアピールしているファクタリング会社です。独自の柔軟な審査を行うことを謳っており、赤字決算や税金滞納があっても利用できます。
経験豊富な担当者が直接対応し、状況を丁寧にヒアリング。法人から個人事業主まで、それぞれに最適なプランを提案してくれます。安心して資金調達を行うためのサポートは、特に初めてファクタリングを利用する方にとっては嬉しいポイントでしょう。
利用可能額も10万円から上は無制限となっており、どのような規模の売掛金であっても対応してくれる利便性があります。公式サイトに30秒簡単シミュレーションが用意されているので、まずはそれを利用してみるのがおすすめです。
買速の公式サイト株式会社JPS

| 入金速度 | 最短即日 |
|---|---|
| 手数料 | 5~10%(2者間)、2~8%(3者間) |
| 利用対象者 | 法人 |
| 契約形態 | 2者間ファクタリング、3者間ファクタリング |
| 必要書類 | 売掛金に関する書類、銀行口座の入出金明細、本人確認書類 |
| 運営会社 | 株式会社JPS |
株式会社JPSは、最高3億円までの資金調達が可能なファクタリングサービスを提供する会社です。2者間ファクタリングと3者間ファクタリングでそれぞれ手数料の範囲がしっかりと明らかになっており、その意味で利用しやすいといえるでしょう。
最短即日で資金調達できるのはもちろんのこと、平均振り込み時間が2時間30分と短いのもポイント。全国どこからでもオンラインで申し込むことが可能であり、顧客満足度96%と謳っていることからも、いざというときの頼もしい資金調達手段として広く活用されていることがわかります。
またアフターサポートとして、経営コンサルタントを紹介してくれるといったサービスも展開。単に売掛金を売買するだけでなく、将来を見据えたビジネスの手助けもしてくれます。
ファクタリング見直し本舗

| 入金速度 | 最短即日 |
|---|---|
| 手数料 | 1%~ |
| 利用対象者 | 法人、個人事業主 |
| 契約形態 | 2者間ファクタリング、3者間ファクタリング |
| 必要書類 | 公式サイトには非掲載 |
| 運営会社 | KKT株式会社 |
ファクタリング見直し本舗は、「最安、最速」を公式サイトでアピールしているファクタリング会社です。その言葉通り、手数料は1%から、振り込み速度についても最短2時間となっています(土日祝日は除く)。
他店よりも必ず良い条件で契約すると謳っており、サービスに関する自信のほどがうかがえます。2者間ファクタリングと3者間ファクタリングの両方に対応し、法人でも個人事業主でも利用可能。どのような状況に置かれた方にも門戸が開かれたサービスであるといえるでしょう。
審査通過率93%、顧客満足度96%、リピート率90%以上と、実績も申し分なし。急にまとまった資金が必要になった方のための、駆け込み寺としてしっかりと活用できるサービスです。
日本中小企業金融サポート機構

| 入金速度 | 最短即日 |
|---|---|
| 手数料 | 1.5%~ |
| 利用対象者 | 法人、個人事業主 |
| 契約形態 | 2者間ファクタリング、3者間ファクタリング |
| 必要書類 | 売掛金に関する書類、銀行口座の入出金明細 |
| 運営会社 | 一般社団法人日本中小企業金融サポート機構 |
日本中小企業金融サポート機構は、非営利型の一般社団法人が中立的かつ公平な立場で提供しているファクタリングサービスです。手数料は1.5%からとなっており、これは非営利団体が運営しているからこその数字といえます。買取金額には上限も下限もありません。
申し込みから契約完了までオンラインで完結し、スピーディーな資金調達が可能。ファクタリングを初めて利用する方のために、経験豊富なスタッフのサポートも用意されています。きちんとした売掛金があれば、誰でもその日のうちに資金調達が可能です。
法人にも個人事業主にも対応していますが、売掛先は法人に限定されていることには注意が必要です。個人事業主に対しての売掛債権には対応していません。
のりかえPLUS

| 入金速度 | 最短即日 |
|---|---|
| 手数料 | 5~15% |
| 利用対象者 | 法人、個人事業主 |
| 契約形態 | 公式サイトには非掲載 |
| 必要書類 | 公式サイトには非掲載 |
| 運営会社 | Good Plus株式会社 |
のりかえPLUSは、他社からの乗り換え先としてサービスを運営しているファクタリング会社です。すでにファクタリング会社と契約中の債権とは別の売掛金がある場合に、新たに契約する先として利用する趣旨のサービスです。
乗り換え専用ということから、高い回答率で他社よりも高く買い取ることを重視。即日入金の仕組みが整っているなどスピード感も申し分なく、審査通過率も90%以上と高い数字をキープしています。
すでにファクタリング会社を利用している店を実績として評価する独自の審査が特徴で、乗り換えを検討している人にとっては活用しやすいサービスといえるでしょう。
ファクタリングは他社利用中でも乗り換えできる
他社を利用中であっても、ファクタリングの乗り換えは可能です。ファクタリングは借入(融資)ではなく、売掛債権の売買契約であるため、利用者の信用情報に借入残高として記録されることはないからです。
複数のファクタリング会社を利用すること自体は、法的に何の問題もありません。今の会社で手数料や対応スピードに不満を感じているのなら、より条件の良い会社への乗り換えを検討するのは、経営を改善するうえで当然のことです。
実際に、多くの中小企業や個人事業主が、自社の状況に合わせて柔軟に乗り換えを行っています。
ただし、どんな状況でも無条件に乗り換えができるわけではありません。売掛金の種類や契約の状況によっては、別のファクタリング会社を利用できないケースも存在します。
以下で、ファクタリングの乗り換えができるケースとできないケースの両方について、具体的に解説していきます。
それぞれ順に解説いたします。
ファクタリングの乗り換えができるケース
条件を満たしていれば、スムーズにファクタリングの乗り換えができます。今の契約に縛られず、より良い条件を求めて乗り換え先を探すことは、資金調達の負担を減らすためにも大切なことです。
乗り換えが認められる状況としては、以下のようなものが挙げられます。
- いま利用している会社とは別の売掛先に対する売掛金がある
- 同じ売掛先に対する請求であっても、請求月が異なる
- 以前のファクタリング契約がすでに精算済みである
これらのケースについて、以下で詳しく見ていきましょう。ご自身の状況が当てはまるか、確認しながら読み進めてみてください。
別の売掛先への売掛金がある場合
現在利用しているファクタリング会社とは違う売掛先の請求書をお持ちであれば、乗り換えは容易に行えます。別の売掛先であれば、売掛金そのものが完全に別物となるため、権利の重複が起こらず、二重譲渡のリスクがないからです。
たとえば、現在A社に対する売掛金をXというファクタリング会社に売却しているとします。このとき、手元にB社に対する売掛金があれば、それをYという新しいファクタリング会社に売却して乗り換えることが可能です。
新しいファクタリング会社から見ても、別の売掛先であれば審査の対象が明確であるため、安心して買い取りを進められます。話はテンポよく進むでしょう。
このように、複数の売掛先と取引があるのであれば、乗り換えのハードルはぐっと下がります。簡単で確実な乗り換え方法といえるでしょう。
同じ売掛先でも別月・別請求書の場合
売掛先が同じであっても、請求した月が異なる別の請求書であれば、ファクタリングの乗り換えができます。発生した月が違えば、それは独立した別の売掛金として扱われるため、権利が重複することはないからです。
たとえば、同じ取引先であっても「4月分の請求書」を今のファクタリング会社に売却し、次に発生した「5月分の請求書」を新しいファクタリング会社に持ち込んで乗り換える、といったケースがこれに当たります。月が変われば新しい債権となるため、まったく問題ありません。
ただし、この場合は新しいファクタリング会社の審査担当者に「前の月の分は他社で利用したけれど、今回は別の月の分である」ということをしっかり伝える必要があります。説得力を持たせるため、請求書単位でしっかりと区別できていることも重要です。
書類をきちんと整理して、別々の売掛金であることを証明できるように準備しておきましょう。
前の契約が精算済みで完了している場合
以前利用していたファクタリング会社との契約がすでに終わり、精算が済んでいれば、いつでも自由に乗り換えが可能です。元の会社との間に権利義務の関係が一切残っていないため、新しい売掛金をどのファクタリング会社に持ち込んでも問題ないからです。
特に2者間ファクタリングを利用していた場合、構造はシンプルです。売掛先から入金されたお金をファクタリング会社に送金した時点で、契約は完了となります。この精算手続きさえ無事に終わっていれば、次回の資金調達から新しいファクタリング会社へ乗り換えることが可能です。
「前の会社を利用したことがあるから断られるのでは」と心配される方もいますが、過去の利用歴が乗り換えの妨げになることはありません。むしろ、期日通りにしっかりと精算を行った実績は、新しいファクタリング会社からの信用にもつながります。
ファクタリングの乗り換えができないケース
残念ながら、状況によってはファクタリングの乗り換えを断られてしまうこともあります。法律上のトラブルに発展する恐れがあったり、売掛金の権利がすでに他者に渡っていたりといったケースが該当します。新しいファクタリング会社が資金を回収できなくなるリスクが高いケースです。
ファクタリング会社は、買い取った売掛金を確実に回収できなければ大きな損害を被ってしまいます。そのため、権利関係が複雑になっていたり、ルール違反の疑いがあったりといった場合には、審査を通すことができません。
具体的には以下のようなケースです。
- 同じ売掛金を2社以上に売却しようとする
- 売掛先との契約で譲渡が禁止されている
- 銀行融資などの担保になっている
- 債権譲渡登記がすでにされている
乗り換えを検討する前に、ご自身の売掛金が問題なく売却できる状態にあるかを確認しておくことが大切です。以下で具体的に解説します。
同一の売掛金を2社に持ち込む場合(二重譲渡)
まったく同じ請求書(売掛金)を使って、2つのファクタリング会社と同時に契約することはできません。これは「二重譲渡」と呼ばれる違法行為であり、法律で禁止されているからです。
たとえば、100万円の請求書をA社に買い取ってもらったあと、同じ請求書をB社にも持ち込んで現金化しようとする行為は、詐欺罪に問われる可能性もある重大な違反です。当然ながら、このような形での乗り換えは不可能です。
乗り換え先を探すために、複数の会社に同時に見積もりを依頼すること(相見積もり)は問題ありません。しかし、実際に契約を結んで売掛金を譲渡できるのは1社だけです。少しでも資金が多く欲しいからといって、同じ売掛金を複数社に持ち込むことは絶対にやめましょう。
売掛先との契約に債権譲渡禁止特約がある場合
売掛先との基本契約書に「債権譲渡禁止特約」が含まれている場合、ファクタリングの乗り換えが難しいでしょう。この特約は、売掛金を第三者に勝手に売却してはいけないという約束事であり、違反すると売掛先から支払いを拒否されるリスクがあるからです。
民法の改正により、現在では債権譲渡禁止特約があっても、売買そのものは有効とされるようになりました。しかし、ファクタリング会社からすると、トラブルに巻き込まれる可能性が残るため、買い取りを敬遠するケースがまだまだ多いのが実情です。
今のファクタリング会社が債権譲渡禁止特約のあるものを買い取ってくれていた場合でも、乗り換え先の会社が同じように対応してくれるとは限りません。乗り換えを検討する際は、契約書にこの特約がないか、事前にしっかりと確認しておくことをおすすめします。
銀行融資の担保に設定されている売掛金
すでに銀行などの金融機関から融資を受ける際の担保として設定されている売掛金は、ファクタリング会社に売却することができません。その売掛金に対する権利の優先順位が金融機関にあるため、ファクタリング会社が買い取っても、資金を回収できなくなるからです。
企業が銀行からお金を借りる際、売掛金を担保に入れる「ABL(売掛債権担保融資)」という方法を利用することがあります。この状態で売掛金を別のファクタリング会社に持ち込んでも、法的に権利を主張できないため、審査を通ることはできません。
強引に売却しようとした場合、金融機関との契約違反になり、融資の一括返済を求められるリスクもあります。
乗り換えを行う前に、売却しようとしている売掛金が何らかの担保に入っていないか、自社の財務状況をよく確認してください。もし担保に入っている場合は、別の売掛金を用意するしかありません。
債権譲渡登記がまだ残っている売掛金
現在利用しているファクタリング会社によって「債権譲渡登記」が行われており、その登記が残ったままの売掛金は、他社への乗り換えに使えません。債権譲渡登記は「この売掛金は誰のものか」を公的に証明するものであり、登記がある=すでに他社の権利物であるとみなされるからです。
2者間ファクタリングにおいては、権利を守るために債権譲渡登記が行われる場合があります。契約が終了し、きちんと精算が終われば、通常はこの登記を抹消できます。
しかし、抹消手続きが完了していない状態で別のファクタリング会社に持ち込んでも、権利関係がクリアになっていないため買い取ってもらえません。登記が残っていると二重譲渡を疑われるからです。
登記の抹消には少し時間がかかることもありますので、乗り換えをスムーズに進めたい場合は、現在のファクタリング会社に抹消手続きのスケジュールを早めに確認しておきましょう。
ファクタリングの乗り換えを検討すべきタイミングや理由
ファクタリングの乗り換えは、現在の利用条件に不満や負担を感じたタイミングで検討するのがベストです。自社の状況に合わないファクタリング会社を使い続けると、資金繰りが改善するどころか、逆に経営を圧迫してしまう原因になるからです。
ファクタリングは、一度契約した会社をずっと使い続けなければならないわけではありません。会社の状況や売上の規模が変われば、最適な資金調達の方法も変わってきます。
そのため、定期的に今の契約内容を見直し、より良い条件を提示してくれるファクタリング会社を探すことは、経営者としてとても大切な仕事です。
ここでは、ファクタリングの乗り換えを検討すべきタイミングや理由について具体的に解説します。サインを見逃さず、適切なタイミングで乗り換えを判断していきましょう。
それぞれ順に解説いたします。
手数料が相場より高いまま下がらない
何度か利用しているのに手数料が下がらず、相場よりも高いと感じるのであれば、乗り換えを検討するタイミングといえるでしょう。
ファクタリングの手数料は、利用実績を積んで信用が高まれば下がっていくのが一般的。しかし会社によっては、高止まりしたままになることがあります。
2社間ファクタリングの手数料相場は、だいたい10~20%程度といわれています。もし、毎回20%近い上限ギリギリの手数料を取られ続けているなら、資金繰りにとって大きなマイナスです。
優良なファクタリング会社であれば、継続利用によって手数料を柔軟に見直してくれます。見積もりをとってみて「今の会社よりも明らかに安い」とわかるようであれば、迷わず乗り換えに向けて動くべきタイミングといえるでしょう。
ファクタリング会社の対応が遅く資金繰りが間に合わない
申し込みから審査、入金までのスピードが遅く、急ぎの支払いに間に合わないと感じたら、乗り換えのサインです。ファクタリングを利用する最大の目的は「必要なときに素早く資金を調達すること」であり、対応が遅い会社ではその目的を果たせないからです。
最近では、AIを使った審査などを導入し、申し込みから最短数十分~数時間で入金してくれるファクタリング会社も増えています。それにもかかわらず、今の会社が書類の提出から入金までに何日もかかってしまうようであれば、ビジネスのスピードに追いついていません。
「明日の支払いにどうしても必要」といった緊急時に、柔軟かつスピーディーに対応してくれない会社を使い続けるのは危険です。より対応力のある会社への乗り換えを考えましょう。
買取金額が低く希望額に達しない
売掛金の額面に対して、ファクタリング会社が買い取ってくれる割合(買取率)が低く、希望する資金が集まらない場合は乗り換えを検討しましょう。ファクタリング会社によって、買い取れる金額の上限や、設定される掛け目は異なるため、他社であれば希望額まで買い取ってくれる可能性があるからです。
たとえば、100万円の請求書を持ち込んでも、「うちではリスクを考慮して50万円までしか買い取れません」と言われてしまうことがあります。これでは、必要な支払い資金に足りず、資金ショートを起こしてしまいますよね。
そんなとき、他社に乗り換えることで、希望を完全に満たす金額での買い取りが実現することもあります。
まとまった資金が必要になったタイミングで、今のファクタリング会社の買取枠が小さくて対応しきれないようであれば、より資金力が豊富で柔軟な審査を行ってくれる会社へ乗り換えるべきです。
来店・郵送が必須で手続きに時間がかかりすぎる
契約のたびに店舗への来店を求められたり、書類の郵送が必要で手間がかかると感じているなら、乗り換えをおすすめします。オンライン完結型のファクタリング会社が主流になりつつある現在、アナログな手続きは時間と交通費の無駄になってしまうからです。
昔ながらのファクタリング会社の中には、面談を必須としていたり、紙の契約書に実印を押して郵送しなければならないところもあります。日々の業務で忙しい経営者や個人事業主にとって、この手間は大きな負担ですよね。
一方で、オンライン完結なら、スマホやパソコンからいつでもどこでも手続き可能です。
クラウドサインなどの電子契約を導入しているファクタリング会社へ乗り換えれば、事務所にいながらすべてのお手続きが完了します。業務の効率化を図るためにも、手続きが簡単な会社への乗り換えは有効な手段です。
担当者への不信感や契約の透明性に疑問を感じたとき
担当者の態度が悪かったり、手数料の内訳が不明瞭など、今のファクタリング会社に不信感を抱いたなら、すぐにでも乗り換えを検討しましょう。お金をやり取りする大切なビジネスパートナーとして、信頼関係が築けない会社と付き合い続けるのは精神的なストレスやトラブルの元になるからです。
あとからよくわからない名目で追加の手数料を引かれたり、質問しても明確な回答が得られなかったりした経験はありませんか? ファクタリングは大切な会社の資金を扱う契約ですから、少しでも「怪しいな」「対応が横柄だな」と感じたら要注意です。
不透明な契約には、違法業者であるリスクも潜んでいるため、慎重になる必要もあります。
乗り換えの際は、手数料の安さだけでなく、担当者の対応の丁寧さや、見積書がわかりやすいかどうかもしっかりチェックしましょう。安心して任せられるファクタリング会社を見つけることが、健全な経営につながります。
ファクタリング会社を乗り換えるメリット
ファクタリング会社を乗り換えることで、資金調達のコストを抑えたり、利便性を向上させたりと、多くのプラスの成果を得られます。
ファクタリング業界は競争が激しく、各社が新規の顧客を獲得するために、より魅力的な条件やサービスを次々と打ち出しています。今の会社に少しでも不満があるなら、他社を比較検討してみる価値は十分にあるでしょう。
「手続きが面倒くさそう」と思って現状維持を続けていると、知らないうちに損をしてしまうかもしれません。新しいファクタリング会社に乗り換えることで、会社の資金繰りを大きく改善できるチャンスが広がります。
ここでは、ファクタリング会社を乗り換えるメリットについて詳しく解説します。
それぞれ順に解説いたします。
各社が展開している乗り換えキャンペーンが利用できる
他社から乗り換える顧客限定で、手数料の割引やキャッシュバックなどのお得なキャンペーンを利用できる場合があります。ファクタリング会社は「すでに他社で利用実績がある=問題なく取引できる優良な顧客」と考え、積極的に自社へ引き入れたいと考えているからです。
新しくファクタリング会社を探す際、「他社からの乗り換えで手数料○%オフ!」「初回手数料無料」といったキャンペーンを実施しているのを目にすると思います。これを活用しない手はありません。
今の会社で高い手数料を払い続けるのをやめて、キャンペーンを活用して賢く乗り換えを行うことで、手元に残る資金を増やすことが可能です。複数の会社のキャンペーン情報を比較して、一番お得なところを選んでみましょう。
手数料を1〜2%下げれば年間の資金調達コストが改善できる
乗り換えによってファクタリングの手数料をわずか1〜2%でも下げることができれば、年間で見ると大きなコスト削減につながります。ファクタリングは継続して利用することも多く、取り扱う金額も大きいため、少しの手数料の違いが積み重なって大きな差になるからです。
たとえば、月に300万円の売掛金をファクタリングで現金化しているとします。手数料が10%の会社から8%の会社に乗り換えた場合、1回あたり6万円の節約になります。これを1年間(12回)続ければ、72万円ものコスト削減になるのです。
浮いたコストは、仕入れや事業の拡大に回せます。「たかが1%」とあなどってはいけません。
ファクタリングの乗り換えは、経費を削減し、会社の利益率を改善するための有効な手段です。相見積もりを取って、少しでも手数料の安い会社を探しましょう。
入金スピードが上がり急な資金繰りにも対応できる
審査や手続きがスムーズなファクタリング会社に乗り換えることで、入金スピードが上がり、急な支払いやピンチにも強くなります。最新のオンラインシステムやAI審査を導入している会社を選ぶことで、申し込みから最短数十分で現金を手に入れることも可能です。
ビジネスをしていると、「どうしても明日までに現金が必要だ」というような緊急事態が発生することがあります。そんなとき、入金までに数日かかるファクタリング会社では役に立ちません。
即日入金に対応している会社へ乗り換えることで、安心感が増します。オンライン完結型の会社なら、手続きの時間も大幅に短縮できるでしょう。
入金スピードの速さは、ファクタリングの大きな魅力です。今の会社の対応が遅いと感じているなら、スピードに定評のある会社への乗り換えを検討してみてください。いざというときの強力な味方になってくれるはずです。
買取枠の拡大により仕入れ拡大などが可能になる
資金力が豊富で柔軟な審査を行ってくれるファクタリング会社へ乗り換えることで、今までよりも大きな金額の売掛金を買い取ってもらえるようになります。会社ごとに設定している買取上限額や審査の基準は異なるため、他社であれば自社の成長に合わせた大きな枠を用意してくれる可能性があるからです。
事業が順調に成長して売上規模が大きくなってきたとき、今のファクタリング会社から「これ以上の金額は買い取れません」とストップをかけられてしまうと、せっかくのビジネスチャンスを逃してしまいます。
買取枠が広がれば、より多くの資金を一度に調達できます。大型の案件を受注したり、大口の仕入れを行う際にも資金繰りの心配が減るでしょう。
もし、現在利用している会社の買取枠に物足りなさを感じているのであれば、億単位の買い取りにも対応しているような大手のファクタリング会社への乗り換えを検討してみましょう。事業のさらなる成長を後押ししてくれるはずです。
ファクタリング乗り換えの注意点やリスク
ファクタリングの乗り換えには多くのメリットがありますが、実行する際にはいくつか気をつけるべき注意点やリスクも存在します。手続きの順番を間違えたり、ルールを知らずに動いてしまうと、審査に落ちてしまったり、法的なトラブルに巻き込まれたりといった可能性もゼロではありません。
より良い条件を求めて乗り換え先を探すのは基本的には良いことですが、「とにかく早く乗り換えたい」と急いで行動してしまうと、思わぬ落とし穴にハマってしまうかもしれません。
安全かつスムーズにファクタリングの乗り換えを成功させるためには、事前の準備と正しい知識が不可欠です。
ここでは、ファクタリング乗り換えの注意点やリスクについて詳しく解説します。
それぞれ順に解説いたします。
同時審査は問題ないが二重譲渡は違法
複数のファクタリング会社に同時に審査を申し込む(相見積もりをとる)ことは問題ありませんが、同じ売掛金を複数社に売却する二重譲渡は絶対にやってはいけません。
ファクタリングにおける二重譲渡は違法であり、発覚すれば取引が停止されるだけでなく、損害賠償を請求されるなどの大きなトラブルになるからです。
乗り換え先を探すために、A社、B社、C社と複数の会社に見積もりを依頼して、一番条件の良いところを選ぶのは賢い方法です。しかし、いざ契約の段階になったら、必ず1社に絞らなければいけません。
- 同時審査は一番良い条件を見つけるために有効
- 契約を結んで売掛金を譲渡できるのは1社のみ
「バレないだろう」と安易な気持ちで同じ請求書を使い回すのは危険です。ファクタリング会社同士で情報を共有しているケースもあり、不正はすぐに発覚します。乗り換えの際は、権利関係をクリアにすることを常に心がけてください。
乗り換え初回は審査に時間がかかる場合がある
ファクタリング会社を乗り換えた直後の初回取引では、普段よりも審査から入金までに時間がかかってしまうことがあります。新しいファクタリング会社にとって、あなたは初めての顧客であるため、会社の事業実態や売掛先の信用度などをゼロから詳しく調査する必要があるからです。
今の会社では「いつもの感じで」とすぐに審査が通っていたかもしれません。しかし、乗り換え先ではそうはいきません。本人確認書類や決算書、売掛先との契約書など、提出しなければならない書類も多くなるかもしれません。
「即日入金」を謳っているファクタリング会社であっても、初回は翌日以降の振り込みになるケースも珍しくありません。乗り換えを検討する際は、資金が必要なギリギリのタイミングではなく、数日前の余裕を持った行動を心がけましょう。
何度も乗り換えると審査で不利になることも
短期間のうちにファクタリング会社をコロコロと何度も乗り換えていると、新しい会社の審査で不利に働いてしまうことがあります。頻繁に乗り換えを繰り返す利用者は、「資金繰りが極端に悪化しているのではないか」「他社で何かトラブルを起こして断られたのではないか」と警戒されてしまうからです。
少しでも手数料が安いところへ、と乗り換えを繰り返したくなるのは自然な感情です。しかし、ファクタリング会社もビジネスとしてリスクを評価しています。あまりにも定着しない顧客は、信用度が低いと判断されても仕方ありません。
- 頻繁な乗り換えは「訳ありの顧客」と見られるリスクがある
- 一度乗り換えたら、よほどの不満がない限りは良好な関係を築くのがベスト
乗り換えを行う際は、目先の手数料の安さだけで判断するのではなく、長く付き合っていける信頼できるファクタリング会社を慎重に選ぶことが大切です。
ファクタリング乗り換えに関するよくある質問(FAQ)
ファクタリングは複数社を併用できますか?
複数のファクタリング会社を併用すること自体は可能です。それぞれ別の売掛金(異なる売掛先、あるいは同じ売掛先でも異なる月の請求書)であれば、二重譲渡にはならず、法的な問題は一切ありません。
たとえば、A社への請求書はXというファクタリング会社に売り、B社への請求書はYというファクタリング会社に売る、という使い方はよく見られます。会社によって得意な業種や、手数料の安い金額帯が異なるため、用途に合わせて使い分けるのも一つの賢い方法です。
ただし、併用することで月々の精算管理が複雑になったり、それぞれの会社の手数料がかさんでしまうリスクもあります。ご自身の管理能力と資金繰りの状況を見極めながら、無理のない範囲で活用することをおすすめします。
乗り換え後に元の会社に戻れますか?
一度ファクタリング会社を乗り換えたあとでも、元の会社にもう一度戻って利用することは、基本的には可能です。ファクタリングは単発での契約が基本であり、過去に利用実績があってきちんと精算が完了しているのであれば、元の会社も歓迎してくれることが多いからです。
乗り換えてみたものの、「やっぱり前の会社のほうが担当者の対応が良かった」「審査がスムーズだった」と感じて、元に戻りたいと思うケースもあるでしょう。過去に未払いや遅延などのトラブルを起こしていなければ、出戻りを断られることはほぼありません。
- 過去に良好な取引実績があれば、再審査もスムーズに進みやすい
- 「他社を利用したから」という理由でペナルティを受けることはない
ただし、以前と同じ手数料や条件で契約できるとは限りません。改めて審査が行われるケースが多いと認識しておきましょう。
また、戻りたいと思ったときは、正直に「他社も使ってみたが、やはり御社にお願いしたい」と相談してみるとよいでしょう。
現在のファクタリング会社にバレますか?
ファクタリングを他社へ乗り換えることや、相見積もりをとっていることが、現在利用している会社にバレる可能性はゼロではありませんが、基本的にはバレにくいです。ファクタリング会社間で個別の顧客情報を共有する公的な信用情報機関のようなシステムは、基本的には存在しないからです。
銀行の融資などと違い、ファクタリングの利用履歴は信用情報に残りません。そのため、あなたがこっそり別のファクタリング会社に申し込んだとしても、それが即座に今の会社に通知されるようなことはありません。
ただし、債権譲渡登記がされている場合は、登記情報を調べられてバレる可能性があるため、注意が必要です。
また、同じ売掛金を複数社に持ち込む二重譲渡を行った場合は、ファクタリング会社が法的措置を取る過程で発覚します。ルールを守って正しく利用することが大切です。

